なでがたな学び

大学生の、読書やプログラミングを中心とした雑記です。

2021-01-01から1年間の記事一覧

パースのアブダクションとは何か?|米盛裕二『アブダクション』

アブダクション―仮説と発見の論理作者:米盛 裕二勁草書房Amazon 米盛裕二さんの『アブダクション』を読んだ。パースのアブダクションの考え方はとても刺激的で、読んでいて楽しい。特に「どのように人は考えるのか」や「創造性ってなにか?」のような疑問を…

『ゲーデル、エッシャー、バッハ』をより理解するための事前準備

ゲーデル、エッシャー、バッハ―あるいは不思議の環 20周年記念版作者:ダグラス・R. ホフスタッター白揚社Amazon …ついに、ついに読みました、ホフスタッター著の『ゲーデル、エッシャー、バッハ』。数学ガールを記した結城浩先生が「何度も繰り返し読んでい…

言葉の可能性を痛感する|レーモン・クノー『文体練習』

文体練習作者:レーモン・クノー朝日出版社Amazon レーモン・クノーの『文体練習』を読んだ。 この本では、同じ出来事を99通りの方法で書く、という試みがされている。これを実践してみようと思ったのもすごいが、何より読んでいて飽きないのがすごい。もう…

生命の「複製の不変性」と、エントロピー増大の法則|ジャック・モノー『偶然と必然』

偶然と必然―現代生物学の思想的問いかけ作者:ジャック・モノー発売日: 1972/10/31メディア: 単行本 はじめに 生命を生命たらしめる基準とは マクスウェルの魔物 エントロピー増大の法則 おわりに はじめに いま、ホフスタッターの『ゲーデル、エッシャー、バ…

東野圭吾『容疑者Xの献身』をネタバレありで読んだ感想

容疑者Xの献身 (文春文庫)作者:東野 圭吾発売日: 2020/04/24メディア: Kindle版 東野圭吾さんの『容疑者Xの献身』を読んだ。この本は、ガリレオシリーズ3作目、初の長篇作品で、ファンからも高い評価を得ている。まさに「傑作」というべき本書。散りばめら…

「『限りなく透明に近いブルー』の解説」の一文

新装版 限りなく透明に近いブルー (講談社文庫)作者:村上 龍発売日: 2009/04/15メディア: ペーパーバック 村上龍さんの、『限りなく透明に近いブルー』を読んだ。米軍基地の街で過ごす青年たちのドラッグとセックスに浸かっている生活を描いた小説だ。ページ…

『コンピュータは数学者になれるのか?』照井一成|感想

職種としてエンジニアを選ぶにあたり、コンピュータサイエンスを勉強したい!とおもいたち、色々と調べていると、コンピュータサイエンスの根っこには《 ゲーデルの不完全性定理 》など、数学論理学があることを知りました。そんなとき、 math.hyuki.net こ…

『フェルマーの最終定理』サイモン・シン|まとめと感想

フェルマーの最終定理(新潮文庫)作者:サイモン・シン発売日: 2016/12/23メディア: Kindle版 フェルマーの最終定理にまつわる、数学者たちの3世紀半にわたる険しい戦いについて描かれたサイモン・シン著の『フェルマーの最終定理』。数学に興味わくのかな〜…

はじめまして。 読書が好きなのですが、最近インプット過多ぎみで、頭の中が全く整理できていない状態に陥っています… そこで、頭の整理ついでに情報を処理して自分の考えを出す練習としてブログを開設してみました。分野にとらわれず、色々なテーマについて…