なでがたな学び

大学生の、読書やプログラミングを中心とした雑記です。

2021-05-01から1ヶ月間の記事一覧

言葉の可能性を痛感する|レーモン・クノー『文体練習』

文体練習作者:レーモン・クノー朝日出版社Amazon レーモン・クノーの『文体練習』を読んだ。 この本では、同じ出来事を99通りの方法で書く、という試みがされている。これを実践してみようと思ったのもすごいが、何より読んでいて飽きないのがすごい。もう…

生命の「複製の不変性」と、エントロピー増大の法則|ジャック・モノー『偶然と必然』

偶然と必然―現代生物学の思想的問いかけ作者:ジャック・モノー発売日: 1972/10/31メディア: 単行本 はじめに 生命を生命たらしめる基準とは マクスウェルの魔物 エントロピー増大の法則 おわりに はじめに いま、ホフスタッターの『ゲーデル、エッシャー、バ…

東野圭吾『容疑者Xの献身』をネタバレありで読んだ感想

容疑者Xの献身 (文春文庫)作者:東野 圭吾発売日: 2020/04/24メディア: Kindle版 東野圭吾さんの『容疑者Xの献身』を読んだ。この本は、ガリレオシリーズ3作目、初の長篇作品で、ファンからも高い評価を得ている。まさに「傑作」というべき本書。散りばめら…

「『限りなく透明に近いブルー』の解説」の一文

新装版 限りなく透明に近いブルー (講談社文庫)作者:村上 龍発売日: 2009/04/15メディア: ペーパーバック 村上龍さんの、『限りなく透明に近いブルー』を読んだ。米軍基地の街で過ごす青年たちのドラッグとセックスに浸かっている生活を描いた小説だ。ページ…