なでがたな学び

大学生の、読書やプログラミングを中心とした雑記です。

東野圭吾『容疑者Xの献身』をネタバレありで読んだ感想

容疑者Xの献身 (文春文庫)

容疑者Xの献身 (文春文庫)

東野圭吾さんの『容疑者Xの献身』を読んだ。この本は、ガリレオシリーズ3作目、初の長篇作品で、ファンからも高い評価を得ている。まさに「傑作」というべき本書。散りばめられた伏線と衝撃のトリック。作品への高評価も納得の面白さだった。


間違いなく面白かった。本当に面白かった。


ただ、ただ、、、、、、、 なぜトリックの記憶だけが残っていたんだッッッッッ!


ガリレオシリーズはドラマ化されている。たしか放送当時小学生だったぼくは、家族がみていたそのドラマをなにげな〜くそれらを見ていた。そのため、ガリレオシリーズ1作目『探偵ガリレオ』を読んだ際も、その内容が微かに記憶に残っており、「あ〜突如燃えたやつあったな」とか、「デスマスクのやつみたことある!」のように、懐かしさを感じていた。


本書『容疑者Xの献身』は、ドラマではなく映画だ。ドラマでガリレオをかすかにみていた僕は、たしか金曜ロードショーかなにかで放映されているときに『容疑者Xの献身』もみてみようと思った(らしい)。小学生のぼくはポケモンのダイパか、イナズマイレブンをDSでしながらの、ながらみをしていたため、映画の内容はあまり覚えておらず、みたものの「面白かった」のような感想すらいだかなかった。


しかし、小学生のぼくはやってはいけないことをしていた。トリックが衝撃的だったのか、そこだけ凝視していたらしい…。ほぼ完璧にトリックを知っていた。。(なぜ………)


映画みたなら見たで、そこで『容疑者Xの献身』の面白さに打ちのめされとけよ、と心の底からおもうが、なぜか面白いとかそういう感想を一切いだかずにトリックだけ知っていた。トリックが最後にあばかれるドキドキ感を楽しむミステリーで、まさかのセルフネタバレ。はじめて小学生のときの自分を呪った。


しかし、本書はやはり「傑作」。セルフネタバレをかましていても面白い。ただ謎をといて面白いというわけではなく、登場人物たちの深い愛情と葛藤、痛みと優しさを含んだラスト、ミステリーとしての側面だけでなく、ストーリー全体が本当に面白かった。


つまり、ネタバレありでみてもめちゃくちゃ面白いんだから、ネタバレなしでみたら死ぬほど面白いんだろうな(ウラヤマ)ってこと。